男のスキンケア、何をすればいいか迷っていませんか? 洗顔と化粧水、だいたいの人はここまでやってれば十分だと思うはず。それで肌がキレイな人もいっぱいいます。しかし、もうひとつなにか取り入れたい。そうなると、乳液が候補にあがってくるはず。その次は美容液ですかね? いや「日焼け止め」を使ってみる、なんてどうでしょう。
男が日焼け止めを塗るってどうなの?
多くの男性は、日焼け止めは女性のためのものだと思っているはず。でも、別に男が使ってもいいでしょう。男性向けの日焼け止めも、販売されていますし。
色が白いのは男らしくなくて嫌だ、という人もいるでしょう。たしかに、日に焼けた色の肌の男はかっこいいですし、そういう見た目の男性が好きだという女性も多いはず。
でも、別に色が白くてもいいんじゃないでしょうか。清潔なイメージと結びつきやすいのは、肌の白さです。これは、潜在的に意識に刷り込まれている部分があるように思います。メディアが「肌の白さ」を追及することを強迫観念的に植え付けていますし、日本でも、色が白い女性芸能人が大半を占めています。「おしろい」なんてものも、昔からあるくらいですから。
肌の色の話になると、避けられない議論として差別の問題があります。世界の歴史的には、とてもかなしく許されないことですが、黒人が迫害を受けていたりと、肌の色が、差別の指標になっていたりします。違いを認めず、排他的に政策を進めてきた過去のせいもあります。
では、男性が日焼け止めを塗るということは、肌の色という多様性を認めないことになるのでしょうか。私は、そうは思いません。日焼け止めは、日焼けがもたらす肌の色を濃くする(黒くなる、とはあまり言いたくない)影響を抑えますが、私たちがもつ、本来の肌の色を薄くするようなことはないのです。
つまり、色を白くするのではなく、持って生まれた肌の色を維持する、と考えてみてはいかがでしょうか。
そう考えると、日焼け止めは、自然なスキンケアに感じます。化粧をしている女性を非難するつもりはありませんが、男性においては、その人本来のすがたを維持するという目的で日焼け止めを使う、と考えれば、抵抗は小さくなるのではないでしょうか。
日焼け止めがもたらす効果
さて、考え方の整理をさせてもらいました。では、日焼け止めを使ってみて、私が感じたことについて書いてみようと思います。
日焼け止めは、先に述べたように、紫外線により肌の色が濃くなるのを防ぐ効果と、紫外線によるダメージで、シミ・シワ・たるみ・乾燥などを予防する効果があります。逆を言うと、日焼け止めを塗らずに紫外線を浴びると、肌にこのような変化が起きてしまうということです。
私はまず、日焼け止め乳液というものを使ってみました。無印良品で売っている手ごろなものでした。私が使ったものは、紫外線吸収剤というものが入っており、使用感はほんとうに乳液に近い感じです。
最初は、顔に塗るともったりとした感じで気持ち悪かったです。日焼け止めをつけて出かけて帰ったら、すぐに顔を洗って落としていました。
この「肌の上に何かのせてる感」が、徐々に安心感につながってきました。外出時、日光の下でも、手で陽をよけずとも、気にせず歩けるというか。それ以前も別に紫外線を気にするようなことはなかったのですが、日焼け止めを塗って意識が変わりました。これが、スキンケアに対する意識のレベルアップだと思います。
この紫外線を気にすることのわずらわしさが、ストレスになることがあります。正直、気づかなければよかったと思うこともあります。しかし、一度この意識が芽生えると、もう元には戻れません……。なので「そんなめんどくさいことに気をつかってられるか」と思う方には、使用をおすすめしません。ほんのすこしだけ、私も後悔していますから。
日焼け止めで何が変わる?
日焼け止めを使うようになって、肌はきれいになったのか?と言われると、すみません、正直わかりません……。ただ「色白いですもんね」とか「肌の色、白すぎだろ! 出かけてる?」とか言われるようになりました。これはいいことなのか悪いことなのか、ただ、私はもともと色白だったんだな、と自分の本来の姿を認識できたような気になりました。
ニキビができにくくなった気がします。しかしこれは、紫外線を予防しているからとかではなく、顔についた日焼け止めに手で触れて、べたべたするのが嫌だから、顔を触らなくなったということが大きいと個人的には思っています。実は、地味にこれが一番のスキンケア効果かも……。
あとは、毛穴ですかね。先に紫外線吸収剤を使った日焼け止めを使っていたとありましたが、途中から紫外線散乱剤の入っているものに変更したのです。こちらは、白い液体で顔に塗るとうっすらその色が残ります。細かい粒子が入っているのでしょう。
ファンデーションとかコンシーラーとかまではいかないですが、肌をカバーする効果があるように思います。それが毛穴を目立たなくさせているのです。ちなみに、紫外線散乱剤のほうが、紫外線吸収剤より肌にやさしいらしいです。
シミとかシワですが、正直わからないです。もう2,3年は顔に日焼け止めを塗る生活をしているのですが、30代も後半になって、たしかにシミとかシワはまだありません。できてからケアしたわけではないので……でも、予防ってこういうことなのかな、って思います。
間接的な要因かもしれませんが、顔をさわらなくなったのでニキビはできなくなりましたし、毛穴も自然にカバーされていますし、たるみとかシワとかシミとか、まだできていないし……っていうか、俺って肌の悩みとかあったっけ?という気持ちになりました。
もちろん、ニキビができたらメラノCCとかでケアしています。肌が乾燥してるなーと思うとき、冬場とかは美容液を使っています。いつのまにか、先手を打てる、わりと余裕がある美容男子になっている自分がいました。
「俺は日焼け止め塗ってるから」という意識だけで、けっこうスキンケアに気をつけているという自覚を持つにいたりました。ニキビとかの悩みから始めるスキンケアではなく、予防的な、先手を打つ的なスキンケアに、日焼け止めはぴったりだと思います。最強ってのは、ちょっと言い過ぎました、すみません。
無印良品「日焼け止めミルク」がおすすめ
いろいろと書いてきましたが、おすすめの日焼け止めを紹介します。
タイトルにも書いた通り、無印良品の「日焼け止めミルク」。こいつ無印良品ばっかり使ってるなと思われるかもしれませんが、これはいいんです。これがいいんです。
紫外線吸収剤を使わず、紫外線散乱剤を使用。SPF30・PA++という、UV AとUV Bいずれにも十分に日焼け止め効果が得られる設定。そして、1,000円ほどで150mlという容量のコストパフォーマンスが魅力です。
ワンプッシュで顔面をカバーできるくらいの量が出ます。で、うっすら白くなる。この白くなる加減が、絶妙なおしろい効果で肌がきれいに見えます。散乱剤の効果か、わずかにきらきらした感じになるのも◎。
肌にもやさしく、比較的敏感な肌の私でも、ニキビなどのトラブルはいまのところありません。ぜひ、パッチテストなどしてみて使ってみてほしいです。