ベッドは1日のうちのおよそ1/3を過ごす場所と言われる。そのため、ベッド――つまりマットレスにお金をかけることはコスパがよいことであると。しかしどういうマットレスを選べばいいのか? 最近、老舗メーカー「日本ベッド」の20万円のマットレスを購入した俺の話が参考になれば幸いだ。
ベッド(マットレス)にかける平均金額はいくら?
ベッドに金をかけるということは、すなわちマットレスに金をかけるということ。極端な話、ベッドフレームは安物でもいい。
そこで参考にできる記事があったので、情報を引用させてもらうとしよう。
「マットレス大学」というサイトの「マットレスの値段相場はいくら?高い?【平均価格や価格帯別の違いも解説】」という記事だ。
こちらのサイトで行われた調査によると、「10,000円〜29,999円の価格帯のベッドマットレス(または敷布団)を使用している方が一番多い」ようで、「3万円以下のマットレスを使用している方が8割近くを占めている」らしい。
俺が「日本ベッド」のマットレスを購入する以前は、友人から譲り受けた安物のベッドで寝ていた。その上にホームセンターで買った3,000円くらいのマットレスを置き、さらに敷布団を敷いて寝ていた。上記サイトで示されていた、8割のうちに入る人間だった。おそらく底辺レベルであろう。
20万円のベッドマットレスって高いの?
俺が買ったのは20万円のマットレス。ベッドフレームが15万円以上して、シーツやらを買うと40万円近い買い物になった。めちゃくちゃ金を使ったつもりだ。
先のサイトのアンケートによると、15万円以上のマットレスを使っている人は1割以下。俺のマットレスはかなり高価な部類に入るようだ。
ちなみに、購入したのは「日本ベッド」社の「シルキーシフォン」というマットレスのシングルサイズだ。
日本ベッドは1926年に創業した老舗のベッドメーカーだ。彼らは、自身のことを「マットレスメーカー」と謳っている。ベッドへこだわることはマットレスにこだわること、それを当然のように矜持としている。そりゃそうだよな。
日本ベッドのマットレスは何がすごい?
100年近い歴史を持ち、価格帯もマットレスのなかではもっとも高い部類に入り、海外ではなく国産のメーカーである日本ベッド。
果たして、日本ベッドのマットレスの何がすごいのか? ちょっとだけ説明させてくれ。
ベッドのマットレスにはスプリングが入っている。そのスプリングの品質によって、マットレスの品質は左右されると言っても過言ではない。では、どのようなスプリングがよいのか。
スプリングの組み方にもさまざまあり、ひとまとまりに形成されたものもあるが、日本ベッドの場合はひとつひとつが独立したスプリング、ポケットコイルを採用している。そして最大の特徴が、そのポケットコイルを高密度で組み入れている点だ。
「シルキーポケット」という日本ベッドの代表的な商品がある。このシルキーポケットは、シングルサイズのマットレスにおいて1,200個のポケットコイルを使用している。ポケットコイルを採用しているマットレスは、他のメーカーでもめずらしくはないが、この1,200個という数は群を抜いて多いのだ。
高密度を謳っている無印良品の「超高密度ポケットコイルマットレス」でさえ、コイルの数は924個。価格は72,900円。それでもマットレスのなかでは、比較的高価な部類に入るだろう。
無印良品を比較対象に挙げて、なんとなく日本ベッドの1200個という数字が、高級ベッドたる所以を示していることがわかってもらえただろうか。では、ポケットコイルの数が多いと、何かよいことがあるのか?(次のページへ続く)