タートルネックのセーターなんて、一生着ないと思ってた。なぜだか、おっさんみたい、エラそう、気持ち悪い、ダサい、というイメージを持っていた。それだけじゃなくて、着心地も窮屈でちくちくするような印象だった。しかし俺は変わった。最近だとむしろタートルネックを着てる日のほうがコーディネートがキマってると感じるほどだし、なにより快適だ。なぜタートルネックへの抵抗があったのか、そしてその抵抗を払拭できたときに何が見えたか、ちょっと語りたいと思う。
タートルネックはおっさんくさい?
タートルネックに対する代表的な偏見がこれだ。おっさんみたいに見えると思い込んでいる。たしかに、10代・20代でタートルネックを着ている男は少ない。小さいころに親に着せられてたことは俺もあるが、なんだか恥ずかしかった記憶がある。
たしかに、おっさんはよくタートルネックを着ている。その理由も個人的に感じた部分だが、わかってきた。
タートルネックは室内でもあったかい
単純にあったかいのだ。30歳を過ぎてくると、冬の寒さはほんとにこたえる。冷え性になっちまったし、首をむき出しにして外を歩くなんて地獄だと思っている。
じゃあマフラーでも巻けって感じだよな? 違うんだ。部屋の中でも寒いんだよ……。そうすると最初から首がカバーされてるタートルネックは有能すぎるんだ。一度これを体験したら、とっくりのついてない服がどれだけ寒さに対して無防備か思い知るぜ。
おっさんたちは、タートルネックがあったかいから着てると考えられる。俺はおっさんたちに共感する。首をあたためることが大事ですよ、みたいな話もよく聞くし、年を取るとそういうアドバイスを素直に受け止めてしまう自分もいるから、この説は濃厚だと思う。当たり前の話で、すみません……。
タートルネックは首がちくちくする?
これだ。子ども心に覚えているが、タートルネックは首がむずむずちくちくして不快で仕方ない印象だ。
でもそれは、ひと昔、いや、ふた昔ほど前の粗悪な生地のせいだと思う。あまり質の良くないアクリル素材だと、たしかに肌に触れるとちくちくする。でも、最近のセーターを見てみろよ、ユニクロでも無印でも毛100%がほとんどだ。アクリルが入っていても、毛が混紡されていて、肌へのストレスは軽減されているらしいぜ。
ただ、アトピーを持ってるとかそういう人にはやっぱりしんどいと思う。敏感な肌の人に無理に勧めるつもりはないけど、一回、最近のタートルネックセーターを試してみてほしいとは思う。ご参考までに、俺は軽めの敏感肌だけど、GUのアクリル85%+毛15%のタートルネックセーターを一日中着ても、特に肌荒れは起こさなかった。けっこうゆったりしていて、締め付けがきつくなかったっていうのもあるかもしれない。
次のページでは、着こなしに関しての見解を示したいと思う。もし興味があったら次のページを読んでみてください。