マジでモテたくなる高校、大学時代。周囲で交際や初体験を済ませた人間の人数が増えてきて、取り残されている組は、負け犬の劣等感を貼られる……勝手にそんな意識に囚われていた。周囲から取り残されぬよう、ファッションや音楽など趣味性の良さでアピールしようと俺は考えていた。しかし、はっきり言って失敗、いや失敗とは言わず「コスパが悪かった」と言おう。
高い服を買うことで得られるもの
モテたくて高い服を買う。俺は、中学からずっとそうしてきた。振り返ってみてわかったが、はっきり言って、モテるという観点においてはコスパが非常に悪かった。
正直いうと、俺はなぜかガキのころからファッションが好きだったから、後悔は大きくない。ただ、高い服を買うために使った金で、もう少しさわやかな青春時代を遅れたのでは?と思うわけだ。
高い服を買うことで得られることがないとは言わない。実際に、誰が見てもかっこいいと思う服は、他と比べるとなぜか高かったりする。それを着ることで、着ている人間の見た目もまぁかっこよくはなる。
また、ファッションに対する知識や理解が身につく。なんで高いのか?を考えることで、素材や品質、デザインやブランドの価値や意味が理解できる。価値観の物差しを、世の中に対して正しく合わせることができる。
しかし、俺は少し後悔している。大学生時代、10万円のアウターを買わず、2万円くらいで済ませて、残りの金を脱毛やエステに回して清潔感を手に入れるという選択もとれたはずだと。そっちのほうが、絶対に女友達も増えたはずだと。
異性は服装を最重視していない
「おしゃれな人が好き」とかいう人がいる。しかし、大前提として「イケメンに限る」とか「清潔感がある」という観点が隠されている。これは男性→女性、女性→男性の場合も同様だ。
俺は、おしゃれだったかというとそうではない。ただ周囲の平均より高い服を着ているだけだった。しかし、着こなさずともおしゃれに見える。それが高い服の魅力でもあったので「それかわいいね」「高そう」とかは言われた。それでいい気になっていたのだ。それ以上は特に関心を持たれない。
「それいいね」と言ってもらえることが、洋服を買うモチベーションになっていた節はある。もともと洋服好きというところもあったが、褒められるとそれに拍車がかかる。しかし、金をかけるべきは、実はそこではなかった。
当時の俺は、髪は剛毛でよくわかんないぼさぼさのヘアスタイル、肌はニキビが多くて鼻の毛穴もボコボコ、髭も濃くてバイトのために剃らなきゃだったからニキビのせいもあり血が出たり……つまり清潔感のかけらもなかったのだ。
そう、高い服にかけていた金で、もっとキレイな肌を手に入れるとか、髭の脱毛をするべきだったのだ。これは、脱毛サロンや男性美容のチャチな広告ではない。モテたいのなら、そうするべきなのは事実なのだ。
そもそも、脱毛サロンと男性美容の広告、やりすぎて逆に胡散臭さを感じるよな。なんか、行ってたら馬鹿にされるというか、コンプレックスに思ってることを無理やりにでも認めさせるとか。そもそも、人それぞれな部分を否定しようとするメッセージだからな。でも、真理でもあるから気持ちをかき乱されるんだよな、ああいうのに。
ちょっと話が逸れた。
大学生時代、俺のほうが明らかにおしゃれで高い服を着ているのに、襟が伸びたびろびろのダサいTシャツを着て小学生の運動靴みたいなのを履いているやつのほうが、断然モテている状況がマジで理解できなかった。
そいつは、髪の毛はさらさらの短髪、肌もニキビなどなく小学生みたいにきれいで髭もほぼ生えず、体毛も薄い。これらの点では俺とは真逆……あれ? もしかして、この差が大きいのか? 俺は、そのとき絶望した。
これって、自然体でモテるイケメンと、必死になってもモテないブサメンの構図じゃねぇか……。
つまり、ブサメンは、イケメンとの間に生じているギャップ、特に身体的なギャップを埋めることに専念することが、モテるための近道なのだ。特に清潔感、ここは必須要素だから何よりも先にとりかかるべきだ。
高い服を買うこと自体は悪くない
別に、モテたいわけではなく、ファッションが好きでそれを理解するために高い服を買う必要がある、という話であれば、俺は止めない。だって、好きなことを突き詰めていくことだから。
むしろ、好きを極めているやつはかっこいい。だから、そこで突き抜けるのが一番健全にかっこよくなれる方法だ。
しかし、俺の場合、ファッションが好きという気持ちもあったが、併せてモテたいという動機があった。そして、思い起こせばモテたいという気持ちの割合のほうが大きかった気がする。だからこそ、後悔の念があるのだ。
いまは、高い服を若いうちに買っていたことで価値観を研鑽できて、それが役に立つ仕事ができている。だから、めちゃくちゃ後悔しているわけではない。ただ、もっとモテることができただろ……という後悔はあるわけだ。
この文を読んでいるキミが、肌もキレイで清潔感が抜群であれば、美容に金を使う必要はない。好きなものにお金を躊躇なく注いでくれ。もし、肌が汚いとか体毛が濃いとか、そしてそれにコンプレックスを抱いているのなら、俺はコンプレックスを解消するためにお金を使うことを勧める。
劣等感がバネになることもあるが、そのエネルギーがクリアなものかと言われたら、そうではないと思う。いや、俺も劣等感をバネにして頑張れた部分はけっこうあるけど、達成したときに、あまり気持ちよさは感じなかった。
「好き」を貫くため「劣等感」を早々に取り去る
金持ちやイケメンやインテリなど、劣等感を感じにくい人間は、それらを解消するためにエネルギーを使わない。そのエネルギーを、高次の欲求に気づくために使える。高次の欲求に気づき、それに従い行動することが、生活の質を向上させる。小さいころからそれに気づけると、大人になったときに大きな差がつく。
でも、見た目や環境に左右されず、好きなものを見つけて、周りを気にせずに突き詰められる人が一番強いし、存在する。オタクに対するリスペクトが高まっている現代、そういう人が生きやすい時代になっているのも事実だ。
とはいっても、他人と自分を比べて卑屈になってしまう人もいるはず。俺はそうだった。そういう人は、そのギャップを埋めるために金や時間を使うべきだ。ギャップが埋まったら、気にならなくなる。気持ちが楽になり、すぐに次の課題に進めるようになる。
俺は、そこで遠回りをしてしまった。もっと早く、美容に気をつけるべきだったし、髪型にもこだわるべきだったし、脱毛をするべきだった。特に脱毛は、金はかかるけど、そのあとずっとそのままだから、施術するのが早ければ早いほど、コスパがいい。洋服は、トレンドに合わせて買い替える必要があるから、終わりがない。やばい。
歯列矯正はやれるとき・早いうちにやるべき
あと、歯列矯正もやれるときにやるべきだ。これも、別に広告じゃない。
俺は出っ歯で歯並びが悪い。見た目がいいとは、言えない。
小学生とか中学生のときに矯正器具をつけている同級生がいた。他とは違うから好奇の的になってしまう。俺も母親から提案されたが、子供心としては他とは違う見た目になることの怖さが強く、やる理由がさっぱりわからなかった。
いま思えばやるべきだった。いや、子どものときの友情に影響をきたすのであれば、やらなかったのも正しいかもしれない。ただ、その先の未来のことを考えると、やっぱりやるべきだったと思っている。子どもには、絶対判断はできない。だから、タイムリープして教えてやりたい。
高校生のうちに矯正器具をつける期間が終了していれば、大学生活を歯並びの観点ではなんの不安もなく送れる。そして、そのアドバンテージは大きかっただろうと、30歳を超えたいま、痛感しているのだ。
歯磨きは欠かすな! 白い歯は大きな財産
歯の話でいうと、どんなにおしゃれでも歯が黄色かったりすると台無しだ。これは男女かかわらず大事。アメリカだと、白い歯がステータスって言われてるらしいぞ。
歯医者でホワイトニングをすればけっこう白くなるんだけど、それ以上に歯磨きの習慣をつけること。朝晩は最低やるべきで、昼も飯を食った後は最低でも口をゆすぐことをおすすめする。特にコーヒーとかタバコとかを嗜む人は、事後に口をゆすぐだけで色素沈着がだいぶおさえられるらしい。
このあたりは、積み重ねだな。でも、すごく大事。
おすすめの歯磨き粉はこちら。研磨剤が入っているもののなかでも、比較的やさしくブラッシングができる。やわらかめの歯ブラシでやさしく磨くといい塩梅だ。
真理:モテないのは高い服を着ていないからではない
俺は趣味を愛する人には何も言わない。しかし、モテたくて高い服を買おうとしているやつらには「待った」と言いたい。それは根本解決にはならないと。他の原因があるはずなのだ。服装は、よほどダサくなければ大丈夫だ。モテないやつは、高い服を買ってもモテるようにはならない、俺はまさしくその典型だったから言わせてもらう。
モテないのは、絶対に服装のせいじゃない。